2011年1月9日日曜日

廊下アートセンター通信 転載 その2

『廊下アートセンター in とがび』 通信6 アートセンターの活動へ、そして放課後カメラ開始!

廊下アートセンターの住中です。

先週の廊下アートセンターについての報告です。

Souko Galleryでは最初の個展が開催されました。
「こだま まこ 展」
一年生ながら、自分のこれまで作ってきたものを、やさしく展示。
廊下アートセンターを訪れる生徒がみんな覗いていき、やはり女の子に人気でした。




落書きされることを前提とした落書き「Freedom paint」は、だいぶ描き重ねられ、良い感じになったので、マスターの独断により完成となりました。

廊下アートセンターをしながら、絵と描く中学生を眺めてて、「この絵は中学生の中ドロドロしたものが吐き出され、あまり気持ちの良い絵ではありませんが、こういう場もあってもいいのでは」と思うように。

それは、身体を伴う、何らかの表現を吐き出す場がないと、それがネットの世界などの匿名性の世界で吐き出すということになるのではということ。
ここでは、何を描くにも、自らが人の前で描かなくてはならず、そこには意味があるのではないのかなと、思いました。


単純におもしろかったのは、色々な絵や言葉は、さらに絵や言葉で重ねられたのに、
「早く運命の人に出会いたい」
この言葉の上には、何もも描き加えられなかった。


よって、この絵は「早く運命の人に出会いたい」というタイトルになりました。



廊下アートセンターは、最初の好奇心からくるブームが去り、落ち着く中でアートセンターとしての機能をしはじめました。

写真は、とがびに向けたガンプラを使用した作品のため、廊下アートセンターで作業する生徒たち。

また、落ち着いてきた廊下アートセンターを見て、いままで入ってこれなかった大人しい生徒たちが色々な相談を持ちかけてきてくれるように。

「伝統工芸、曲げわっぱを将来やりたいんです!」と言ってくる女子生徒や、小説を書きたい子、DJに興味がある子など、みんなまだモヤモヤしててすぐ行動に起こせるわけではなさそうだけど、面白い生徒が現れはじめました。




ほかにも、美術の課題のパステル画などの相談に来る生徒たちも来て、美術の先生へのサポートも行いはじめました。


写真は、入道雲について相談に来た生徒に、プロジェクターで雲を見せながら、雲と色について話してるところ。

この彼は、マンガ家になりたいらしく、放課後も来て、色々と絵の相談に乗ってます。



また、「Freedom paint」に代わるイベントとして「放課後カメラ」を開始!。

これは、デジタル一眼レフを貸出て、その中からマスターがセレクションしたものを壁にどんどん張っていきます。

ピンボケ、手ぶれ、なんでもありで、人間関係と、遊び心と、視点が現れる写真たち。
その中にはすごくグッとくるのも。


今後、壁を埋め尽くすまで、「放課後カメラ」続けてみようと思ってます。






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『廊下アートセンター in とがび』 通信7 視察とサインと短い話



廊下アートセンターの住中です。

先週の8日、WiCANなどを手がける千葉大学の神野先生が、大学の生徒を連れ廊下アートセンターに視察に来ていただきました。

この日は台風の接近で、生徒達は神野先生が来る前に下校していたので、残念ながら生徒たちの様子を見てはもらえませんでした。

ただ、怪我の功名ではないですが、ゆっくりお茶をしてもらいながら、廊下アートセンターについて話せて、去年のとがびで上映した映画も見てもらえました。

神野先生とみなさん、天候が悪い中、ありがとうございました。



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その翌日、校長先生が廊下アートセンターを訪れ、話をする中で、「戸倉上山田中学校の構造が複雑で、初めてきた人にわかりずらい」とのこと。

校長先生はサインを作りたいと言うので、アートセンターの仕事として、学校のサイン看板をつくることにしました。

画像はそのデザインです。
これだけ見てもわかりずらいと思うのですが、本当にこういう構造で、各部屋ごとに階段のある、やたら階段の多い変わった構造なんです。

今日、板を白く塗ったので、近日中に仕上る予定です。



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廊下アートセンターをやってきて、1/3を過ぎたところで今思うのは

「うーん、時間が短いなぁ」

ということ。

廊下アートセンターは、ゴールの形が決まって無いプロジェクトです。
日々、出会う生徒達と、その会話の中から「この生徒達と次に何をしよう?」と考え、悩んでています。

最初のブームが去り、常連もでき始めて、「さぁこの生徒達とどうしようか?」と考え始めると、今まで遠くから見ていた生徒達がやってきて、新しい関係と新しいドラマがおきる。で、その生徒と常連に関係ができる。うーん、面白い。


実は最初から、「少し短いかなぁ」とは思っていたものの、最近は「やば、すごく短い」と実感するように。


廊下アートセンターをカフェのように利用する女子達、カメラを楽しみにする男子、ただ居てずっと話す子。作品の相談に来る子。自作の小説を持ってくる子。




廊下アートセンター、今後どうなるかが、楽しみでもあり、自分でもさらにわからなくもなってきてます。






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『廊下アートセンター in とがび』 通信8  つばさ祭のアートセンター ライブして怒られる


つばさ祭の準備や、東京での活動で、更新が遅くなってしまいました。

東京・長野の往復に慣れた、というより景色に飽きてきている今日この頃、事故りそうで怖い廊下アートセンターの住中です。

日常的には、とがびに向けた活動は生徒がつばさ祭でテンパッていたため、ゆるくカフェとして機能してました。

部活や、つばさ祭の準備で疲れたり、受験勉強の前の一服として、廊下アートセンターをカフェとして使う生徒だち。

最近、「中学校に必要なのは、カフェだったんじやないか?」と思い始めてます。

この話はおいおいとして、今回は二日間あったつばさ祭(戸倉上山田中学校の文化祭)のアートセンターについて。

初日は平日だけあって、保護者の数も少なかったのですが、何組の保護者の方が廊下アートセンターでお茶をしてくれました。

話の中で、「保護者でここで月に一回とかカフェしたらおもしろいのに」などの声も。
具体的な話ではまったくないのですが、うれしい声でした。

二日目は写真の通り、去年の美術部卒業生たちが大挙して押しかけてくれました。
彼らは去年の自分のとがびの作品の映画作品に出演してくれた生徒達で、それいらいずっと交流があり、この日も来てくれました。




その中の男の子二人が「殿様ゲーム」を流行らせたいとのことで、公開「殿様ゲーム」開催。


ゲームとしては、最初に「第一回殿様ゲーム」と二人で叫んだ後、「あっぱれ」と早くいった方が殿様、もう一人が家来。

<ルール>
・殿様が手を上げて「あっぱれ」と言ったら、家来も手を上げて「あっぱれ」
・殿様が手を差し出して「よきにはからえ」と言ったら、家来は土下座して「ありがたき幸せ」という。

この二つのどちらかを殿様が言い、家来が反応する。速いペースでつづけて、どちらかがどもったり、ポーズを間違えたら負け。

廊下アートセンター内に、響く声。
『あっぱれ』「あっぱれ」、『あっぱれ』「あっぱれ」、『よきにはからえ』「ありがたき幸せ」、『よきにはからえ』「ありがたき幸せ」、『あっぱれ』「あっぱれ」・・・・・。

やるより見てるほうが楽しそうなゲームだった。


・桃蓮華鏡ライブ開催


桃蓮華鏡もまた去年の卒業生。
以前来た時に、母校のつばさ祭でライブをしたいとのことだったので、中平先生と話したところ、廊下アートセンター内ならいいんじゃないかとの話に。

それでつばさ祭二日目に廊下アートセンターにてライブを開催。
朝のミニライブは盛況、もっとやろうということに。

自分がスピーカーとマイクを車に持っていたので、それをセッティング、よりいい音でのライブを午後にやることに。

しかし、このスピーカーとマイクが失敗でした。

三曲目が中ごろ、先生二人が飛んできて、すぐ中止しろとの声。
正式な許可をとってなかったのと、音がうるさいとのこと。

こういうのは「とがびでやってください」とのこと。
「はい、申しわけありませんでした。」と自分。

後で聞くと、どうやら先生方にはカラオケをしていたと思われたらしい。
けど、それとは関係なく、迷惑をかけたことは確かなので、ライブはすぐ中止して、謝罪に行きました。



ライブは中断してしまって、桃蓮華鏡にも悪いことをしました。

しかし、桃蓮華鏡はとがびで一部屋使用して本格的にライブをするので、ぜひそちらを聞きにきてください。


オフィシャルブログ
このオフィシャルブログから、昨年のとがびで自分が作成した桃蓮華鏡ドキュメンタリーもごらんになれます。




廊下アートセンター。
初めてのことなので、今だに日々悩みながら、手探りでやっています。

後10日前後、最終的にどうなるのか。




<中学生最近のたくさんの言葉>

「マスター、いつもの」
「マスター、席予約しといて」
「マスター、部活終わったらくるから、作っといて」
「ねぇ、聞いてマスター。」
「マスターって、今フリー?」

先生でないし、お茶だしてるから「マスター」
戸倉上山田中学校の一部の生徒は、「マスター」と言い慣れすぎてきています。






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『廊下アートセンター in とがび』 通信9  【最終回】 廊下アートセンターを終えて


とがび、さくらび共に無事終わり、みなさんお疲れ様でした。
廊下アートセンターの住中です。


廊下アートセンター通信ですが、前回の通信はつばさ祭の時で止まり、それから更新もとがび当日の報告もしないまま、廊下アートセンターが終わってから二週間たってしまいました。
読んでくださっている方々申し訳ありませんでした。


まず、報告として、前回の廊下アートセンター通信から、とがびまでの最後の二週間は、どがびのための準備活動でてんてこ舞いでした。
生徒のアニメーション作品の編集、美術部三年生の映像の編集、ギャルチームの写真加工、美術部OBの百物語、もなこさいとの写真印刷、機材設営などなど。


廊下アートセンターは、カフェ機能は機能していたのですが、本来のとがびのための準備センターとして、大忙し。
写真は準備風景のいくつかです。




とがび前三日は映像編集で連日ほぼ徹夜。
朝まで編集して学校に向かってました。

とがび前日も旅館の部屋で徹夜の編集でした。

ただ、日常的なカフェ部分は安定して、常連が訪れてはいつものように語ったり、廊下アートセンターを大好きな生徒たちは、終わることを惜しみながら日々が過ぎていきました。




とがび当日は、廊下アートセンターは、どういう風に廊下アートセンターが日常を行ってたかを、体験してもらうために、いつもどおりのカフェ運営。

展示としては、放課後カメラの写真を壁面全体に展示したのと、SOUKO GALLEYで生徒の個展、昼休み映画館のリクエストなどを行いました。

当日は、沢山の方々に訪れてもらい、色々な話をしました。
また、とがびに参加している仮装した生徒たちの休憩の場ともなってました。




振り返って、学校にアートセンターをつくるとはどういうものだったのか。
まだ、明確な言葉になってないことは多いのですが、今思っているのは、

・学校の中に特定の機能がない場をつくること。
・思いつきでも実現する可能性のある場と、何が起きるにしても、協力・示唆する人がいる場をつくること。
・学校と家庭とはまた違う、あいまいな空間をつくること。
・先生・親と違う、第三者の大人とのコミュニケーションの場をつくること。

だったのではないかと思っています。


特定の機能がないというのは、教室は授業をする所、理科室は理科の授業をする所など、学校は機能の集まりだと思います。
安らぐ場となりやすい保健室でさえ、やはり救護活動がメインです。

そんな中、学校教育の機能に関連しない場をつくり、また、そこに特定の役割のない人が居るということが、廊下アートセンターだったのではと思っています。

今回廊下アートセンターでは、「フリーダムアート」、「SOUKOGALLEY」、「放課後カメラ」、「昼休み映画館」などの企画が生まれました。
自分が企画したのもあるけど、生徒との会話から生まれたものや、生徒を眺めていて企画したものが多数ありました。

ただ、一か月と少し廊下アートセンターをやってみて、ようやく各個人個人の生徒が廊下アートセンターに求めているものや、常連の生徒のこだわりや、個性が見えてきて、ここから後一カ月あれば、それぞれの生徒に応じた廊下アートセンターとしての活動にとり組めたと思います。


とがびに参加する生徒(表現をする意思を表してるの生徒)を手伝うことは出来たのですが、表現の仕方がわからずにモヤモヤしている生徒にたいして、なんらかの表現活動へのサポートは今回ではあまり出来ませんでした。
何人かには、カメラやカフェを通じた自己表現の仕方は伝えられたと思っていますが、もう少し個々に対応したアクションを行いたかったです。


実施前は、長いかと思ってた一カ月とちょっとですが、終わってみると、もっと長い時間をかけて(100日程度)廊下アートセンターに取組みたかったです。







また、廊下アートセンターのカフェを通じて強く感じたことは、


・学校に必要なのはカフェかもしれない
・先生が忙しすぎる

単純に、あたたかいお茶をいい空間で飲んでホっとする生徒達。
放課後、一杯飲んで受験勉強に向かう生徒や、お茶しながら談笑の場とする女生徒達。
また、部活のストレスを発散しにまるで飲み屋のようにお茶を飲みにくる生徒達。
常連同士の学年を超えてだんだん顔が通じていく風景。


一杯のお茶を飲んで、すっきりした表情の生徒を毎日見ていて、

「学校に必要なのはカフェかもしれない」と思うようになりました。


また、生徒は『マスター』という『先生』とはズレた位置にいる大人の存在がいることで、『生徒』⇔『先生』という構造にいない存在を楽しんでいたように思えます。
軽口を言いつづけながらも、お茶を飲みにくるツンデレな生徒は、その「軽口をたたくこと」+「お茶の効果」でストレスを解消していたようです。


そういう意味でマスターの居るカフェというのは、学校の中に存在して良いのではと。
現実的には、カウンセラーが、マスターとしてお茶を出しながらいるのがいいのではと思ってます。



また、部外者として中学校に二カ月近くいたからこそ強く感じたのは、先生は忙しすぎるなぁ、ということ。

先生として授業で教えるということと、生徒へ本気で接したいという気持ちの両面あるのですが、忙しさのせいで、後半が難しくなっているように感じました。
廊下アートセンターに来た先生たちには、カフェみたいなことを自分もしたいという風な発言をする先生もいましたし、こういう場が学校にもっとあってもいいとも言っている先生もいました。
そういう先生の気持ちを行動に起こすには、先生たちには時間がなさすぎると。
今でさえプライベートを削って生徒と対応しているのに、それ以上のアクションは現状では難しいと思いました。

単純に「先生の数を二倍にすべきだ~」と強く世の中に言いたくなりました。




廊下アートセンター、終わってみると、出来たこと、出来なかったこと、沢山ありました。
自分が出来なかったことは、中平先生や、生徒達が色々やってくれると期待しています。
すでに、新しい活動も始まっているみたいで、とてもうれしいです。


最後に、いつも昼休憩や放課後に来てくれた生徒達、放課後に来て手伝ってくれたOBの生徒達、協力してくださった先生方、実際に廊下アートセンターを見に来てくれた保護者の方々、そして、廊下アートセンター実現に尽力をそそいで下さった中平先生、本当にありがとうごさいした。




<中学生の終わって一言>

「普通の学校に戻っちゃった。」という生徒の言葉がリアルでした。

 ―とがびが終わって、中平先生から来たメールより抜粋。



 祭りや、楽しいことは必ず終わるけど、

 終わるからこそ、楽しい間に目いっぱい楽しんで、

 終わるからこそ、また始めましょう。

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